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        持続する声がれ


声がかれた時、最も気をつけないとならないのは癌であることは言うまでもない。
声帯にできた喉頭癌は、まず、声がかれてくる。
声帯以外のところにできた喉頭癌や下咽頭癌は、咽頭違和感程度で声がかれにくいので、声がかれてきた時には、既に癌が進行してしまっていることが多く、喉頭をとらなければならなくなる。

声帯の表面にポリープができることがある。
ポリープは指にできる“タコ”のようなもので、声をよく使う人によくできる。

例えば、政治家、歌手、幼稚園の先生、バス・ガイドなどが多い。
癌化することはない。

声帯がブヨブヨと水ぶくれのように変化することがある。
タバコを吸う女性に多い。
“ダミ声”のおばちゃんがおられるが、大抵、声帯を診ると、このような変化が見られる。
しかし、タバコを吸う女性にも喉頭癌はできるので、耳鼻科の診察を受ける必要がある。

特に愛煙家は、声帯の表面が不整で厚く変化していることがある。
細胞を調べてみると、“異型上皮”と言って、癌とは言えないが異常な細胞がみられ、癌に変わることもあるので、一種の前癌病変と考えられている。

この場合は、慎重な経過観察が必要である。

声帯を動かす神経は左右に二本あり、それぞれが甲状腺の裏側を走っている。

これが一本麻痺すると、声がかれる。
甲状腺癌がこの神経を冒すと、声がかれる。
私達は、甲状腺手術の際、癌と神経が癒着している場合、やむなく、この神経を切る事がある。

この神経は上胸部を通っているので、肺癌や食道癌のチェックも必要である。

これらの癌のない、原因不明のこともある。

老人になると、若い頃と違って声帯の張りがなくなって、声がかれ易い方がいる。
若い人でも、声帯溝症と言って、声帯に溝ができて、声がかれる人がいる。